「ふたりの世界」は、少年の初恋の曲です
こんにちは、七海です。
今日は、少し照れくさいんですけど、「ふたりの世界」のことを書かせてください。
この曲は、少年の頃の初恋を描いた曲です。
歌っているのは「僕」。
この曲で描いたのは「君がすべて」だった頃
曲の核にあるのは、こんな気持ちです。
あの頃の僕には君がすべてで、君がいない世界なんて想像もしたくなかった。
大人になった今思えば、世界はもっと広いし、いろんな人やものがある、ってわかります。
でも初恋のさなかにいる人にとっては、そんな理屈は関係ないんですよね。
目の前の「君」がいるかいないか。
それだけで世界の色が決まってしまう。
そのまっすぐさと、ちょっとだけ危なっかしいくらいの一途さを、この曲に込めました。
歌詞の中でも、いちばん近いところにあるのがこの一節です。
君がいない世界なんて
想像もしたくなかった
何かを大げさに語っているわけじゃなくて、ただ素直に、そう思っていた。
それが初恋なんだなあ、と思うんです。
聴いてほしい気持ち:ちょっぴり甘酸っぱく、ちょっぴり切ない
この曲を聴いて、ちょっぴり甘酸っぱくて、ちょっぴり切ない気持ちになってもらえたらうれしいです。
甘酸っぱさだけでも、切なさだけでも、「初恋の温度」にはならない気がするんです。
うれしくてたまらない気持ちと、それがずっと続いてほしいという願い。
その両方が混ざったあたたかさを、感じてもらえたらいいな、と思って書きました。
歌詞全文
Woo- woo- woo-
青い風が頬を撫でて
君の笑顔が浮かんだよ
公園のベンチで待つ時間
それだけで胸が踊る手と手がふと触れた瞬間
僕の鼓動が響いてた
君と過ごすそのひととき
それが僕の全てだった毎週会える日を数えて
ただそれだけで笑顔になれた
一言だけ交わす言葉
心に波紋が広がる目と目が合ったその瞬間
高鳴る鼓動を感じてた
君がいない世界なんて
想像もしたくなかった君がまた来週会おうねと
優しい声で言った時
幸せはほんの些細なこと
それだけで世界が輝いたその髪にそっと触れた瞬間
君の瞳が潤んでた
もしも君に出会わなければ
世界はモノクロのままで手と手がふと触れた瞬間
僕の鼓動が響いてた
君と過ごすそのひととき
それが僕の全てだった手と手が触れた
君とのひととき
僕のすべてだった
Woo- woo- woo-
歌詞のフレーズから読む、初恋の温度
ここからは、歌詞のフレーズをいくつか取り上げて、私がこの曲を歌うときに思うことを書いてみますね。
もちろん、聴き方に正解はないので、「そういう読み方もあるんだな」くらいに受け取ってもらえたら十分です。
「毎週会える日を数えて」——それだけで笑顔になれた

毎週会える日を数えて
ただそれだけで笑顔になれた
私がこの二行でいちばん好きなのは、「ただそれだけで」という言葉です。
特別なデートでも、大きな約束でもなくて、毎週会える日が来る。
それを指折り数えて待っている。
ただそれだけで、笑顔になれてしまう。
初恋って、そういう小さなものに全部の元気をもらっていた気がしませんか。
「公園のベンチで待つ時間 それだけで胸が踊る」という一節にも通じるんですけど、会っている時間だけじゃなくて、会う前の待ち時間まで、まるごと幸せなんですよね。
そういう時間の流れ方を、歌の中に残したかったんです。
そして、その幸せの正体が、実はとても些細なことだというのも大事なところです。
幸せはほんの些細なこと
それだけで世界が輝いた
「まだ来週会おうね」という優しい声ひとつで、世界が輝く。
些細だからこそ、いとおしいんだなあ、と思います。
「手と手がふと触れた瞬間」——響いていた鼓動

手と手がふと触れた瞬間
僕の鼓動が響いてた
この曲では、このフレーズが二回出てきて、最後にも形を変えて戻ってきます。
「ふと」触れた、というところがポイントなんです。
手をつなごうと決意したわけじゃなくて、偶然、指先が触れただけ。
それなのに、鼓動が「響いてた」。
胸の中の音が、自分にだけ大きく聞こえてしまう感じ、わかる方も多いんじゃないでしょうか。
この曲の中で、触れる場面は手だけじゃありません。
「その髪にそっと触れた瞬間 君の瞳が潤んでた」という場面もあります。
どちらも、強い言葉や大きな出来事ではなく、ほんの小さな接触なんです。
その小ささが、かえって切なさをふくらませているように思います。
そしてこの曲は、最後に「手と手が触れた 君とのひととき 僕のすべてだった」と、言葉をぐっとそぎ落として終わります。
思い出がだんだん短い言葉になって、いちばん大事なものだけが残っていく。
そんなイメージで聴いてもらえたらうれしいです。
「世界はモノクロのままで」——君がいない世界を想像したくなかった理由

もしも君に出会わなければ
世界はモノクロのままで
曲の中でも、いちばん切ない場面かもしれません。
「もしも君に出会わなければ」と、少年は考えます。
そして想像してみるんです。
そこにあるのは、色のない世界。
だから「君がいない世界なんて想像もしたくなかった」のだと思います。
ここで大事なのは、君に出会ったことで、世界に色がついたんだ、ということです。
青い風も、公園のベンチも、きっと君がいたから特別に見えた。
「君がすべて」というのは、ただ好きという意味じゃなくて、世界の見え方そのものが変わってしまった、ということなんですよね。
だからこそ、この曲の切なさは悲しみとは少し違います。
色のある世界を知ってしまったからこそ、それがなくなることを想像するのが怖い。
そんな、幸せの裏側にある切なさなんです。
あなたの「ふたりの世界」を思い出しながら
最後まで読んでくださって、ありがとうございます。
この曲に出てくる場面は、どれも小さな出来事です。
待つ時間、指先が触れた瞬間、「また来週ね」のひとこと。
でも、その小さな出来事が、世界の全部だった時間が、きっと誰にもあるんじゃないかなって思うんです。
「ふたりの世界」を聴いてくださった方の中で、それぞれの初恋の記憶が、ふっと重なってくれたらうれしいです。
それは、歌詞のとおりの場面じゃなくていいんです。
夕方の帰り道かもしれないし、教室の窓の外かもしれないし、まだ言葉にできていない、あの頃の気持ちかもしれません。
ちょっぴり甘酸っぱくて、ちょっぴり切ない。
そんな初恋の温度を、この曲を通して思い出してもらえたら、それが私にとっていちばんうれしいことです。
……なんだか、書いているうちにちょっと照れてきちゃいました。
でも、正直な気持ちです。
またここで、いろんな話をしましょうね。
七海でした。
